競争力を維持する日本の製造業

2011.12.31

確かにひとときまったくの悲観論が日本企業を覆い尽くした。悲観や危機の頂点は不況の真っ最中での円レートの急騰であり、それは日本の製造業をパニックに突き落とすのに十分であった。為替レートで見る限り、日本の平均賃金はアメリカを上回り、この事態を前に経営者も従業員もうろたえる以外になかった。それは日本の製造業の輸出競争力を確実に奪うものであった。日本の製造業を襲ったのは、このような金融的混乱だけではない。日本の製造業に突きつけられたのは、急成長するアジア諸国の価格競争力と、再生したアメリカの情報技術力であり、この価格と技術の「大競争」に、日本の製造業は太刀打ちできないとの悲観論に覆われた。

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もしそうだとすると日本型雇用システムは崩壊する以外にない。目指すべきは価格競争力に叶うシステムか、情報技術力に叶うシステムであり、前者がアジアへの生産移転を意味すれば、残るのは後者の方向だけである。そのためにはアメリカ型のシステムを採用する必要がある、それが流動型の雇用システムなのである、といった議論が飛び交うのであった。




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