「体育会は有利」神話

2011.12.02

「大学時代はずっとアメフトー筋でした。よろしくお願いします」(学生)「……自己PRありがとうございます(なんかこいつ、眼が死んでいるなあ)」(面接言体育会出身であることをアピールする学生は多数いる。一般的に、体育会は就活に有利だと信じられているようだ。「精神力が強い」「体力がある」「縦社会の組織で生活してきたので、会社員生活に向いている」などがセールスポイントである。面接にわざわざユニフォーム姿でやってくる学生、あるいは持参する学生などもいるようだ。

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「体育会限定合同企業説明会」なども存在する。練習、試合などがあるために、就活を満足に行えない体育会学生をサポートするのが狙いだという。体育会所属学生は、いまや全学生の10%以下であるとも言われ、熱い視線を浴びている。参画した企業の人事から聞いたところによると、「体育会学生が勢ぞろいしている姿は壮観」「思わず体育会風挨拶をしてしまった」そうだ。では、体育会は本当に有利なのだろうか?実はそんなことは決してない。「体育会」というプロフィールだけでは評価できないというのが正直なところである。逆に、彼らを取り巻く環境が負に作用するケースもある。たとえば、体育会学生は組織に守られて育ったがゆえに、「実は精神的に弱い者も多い」という声が各社の採用担当者から聞こえてきた。上下関係の厳しさは反抗心さえなければ実は気楽である。服従の意思を示していれば、立ち位置がはっきりしており、あれこれ悩まずに済む。そのため、精神的なストレスはないというわけだ。それに、何も考えずに好きなスポーツに打ち込んでいた者も多く、実際、そこで何を学んだのかを振り返っていない学生も多数いる。体力があることはたしかに評価できるところではあるが……。ある企業の人事部の方から聞いたエピソードを紹介しよう。その企業では、体育会の学生を何人も面接し、採用した経験から、体育会というプロフィールや、スポーツにおける実績だけで採用するのは危険だということを認識したようだ。なかには、文武両道で優秀な者もいるが、その反対に、スポーツで輝かしい実績があるというのに、自信がまったくない学生も多数いて、見ていてイタイタしかったという。たとえば、合同企業説明会で、自信がなさそうな、弱そうな学生が質問してきた。よくよく聞くと、彼は甲子園に出場経験があり、野球が強いことで有名な某大学でレギュラーメンバーとして活躍しているという。名アスリートで、体育会を極めたものだとしてもこんなものだ。「体育会の人材=強い人材」というのは迷信にすぎない。




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